セーヌ川の支流のロワン川はサンファルジョーの5kmほど南に水源を発し、面積約2万hのブルドン湖に一旦貯水されます。この大きな貯水池は15世紀にはすでに在りました。100年戦争でサンファルジョーの城や、ガチンヌと呼ばれる広い平野の中心の街モンタルジスが英国軍に包囲された時、フランスの武将がこの貯水池の堰を破壊し水をロワン川に流しました。堰を切って流れ下る水は高さが6mに達し、モンタルジスを包囲していた英国軍の兵士数千人が溺れ死んだと地方史にあります。湖周辺はキャンプ場、乗馬クラブ、ヨット教室などで夏は賑わいます。右の写真は湖畔の牧場の太陽電池。
16世紀の終わりの土木工事の遺跡です。アンリ4世とシュリイが地中海と大西洋、英仏海峡を運河で結び舟による人と商品の運行の効率化を図った大プロジェクトの一環です。丘を切り開き、段差に7段階の閘門を築いてブリアール運河と繋げました。ロニーはサンファルジョーから20kmにある村です。
北ブルゴーニュの地質形成は、1億5千年前のジュラ紀に遡ります。オークセールとヴェズレイの間のヨンヌ川の岸辺に高さ50から60mの崖があります。石灰岩の崖です。ヨンヌの支流キュール川沿岸のアルシイ・シュル・キュールには大きな鍾乳洞があリ中を見学できます。ヨンヌ川畔のソーソワでは、サンゴの化石が出ます。太古には暖かい海の底だったのです。100万年間、サンゴが堆積してできた石灰岩をヨンヌ川が侵食した崖です。残念ながら、このサンゴの化石の採取は禁止されています。このあたりの土壌は石灰分の多いアルカリ性で、ブドウの栽培に適しています。雑木林に多い木は樫、楓、シデ、トネリコ、サクラなどです。
オークセールの10km南の村。1955年にメロヴィンガ朝時代の墳墓が見つかりました。1989年までの発掘でこの地に新石器時代から人が住み、青銅器、鉄器時代を経て、ガロ・ロマン時代のかなり大規模な村落が存在していたことが明らかになりました。その住居跡とローマ風呂の遺跡が公開されています。紀元2世紀頃の寺院の一部とみられるローマの女神ジュノンと軍神マルスのレリーフが彫られた柱頭があります。樫の葉を食べる兎のレリーフもかわいく見ごたえがあります。驚くべきことにこの時代からエスカルゴと牡蠣を食べていたのです。
オークセール
最後はやはりオークセールです。ヨンヌ県の首都、県庁所在地です。ロマネスクのページでも簡単にご紹介しましたが、この街にはサンジェルマンの僧院はじめ古い中世以前からの建物が沢山残っています。街の中心は15世紀の時計台のある広場です。時計台通りには18世紀の作家レチフ・ド・ラ・ブルトンヌの彫刻像があります(写真右)。世界で最初に著作権を主張した人です。
ゴシックスタイルのカテドラル(サン・エテイエンヌ教会:写真左)は屋根と外壁の修復工事がされ奇麗になりました。